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講習会／2024年1月号

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ホシノパン種のパンを機械で作る - パン研究会(ホシノ天然酵母パン種＆レオン自動機)

講師を務めたホシノ天然酵母パン種の池田友一郎アシスタントマネージャー

研究会開催に当たって挨拶するレオン自動機福岡営業所の杉山博所長

　ホシノ天然酵母パン種（星野修社長）は、レオン自動機（小林幹央社長）と共催で１１月１７日、レオン自動機福岡営業所で「パン研究会」と題した製パン講習会を開催した。ホシノ天然酵母パン種が提案する「あん食パン」や「塩パン」などを、レオン自動機のＥＺデバイダーやＶＭ３００製パンラインなどの製パン機械を使って作るという形で行われた。講師は、ホシノ天然酵母パン種秦野工場研究・企画室の池田友一郎アシスタントマネージャーが務めた。

あん食パン（ストレート法）

あん食パン

写真1

あん食パンの分割は、レオン自動機のＥＺデバイダーを使って行った

配合％


イーグル（強力粉）	１００
▼ホシノ天然酵母パン種生種	８
天日塩	２
上白糖	８
無塩バター	６
水	５４
▼ホシノ・ルバン	４０

工程


ミキシング	Ｌ２分Ｍ２分（無塩バター投入）Ｌ２分Ｍ５分（抹茶生地は、生地を取り分け、抹茶粉末を対粉３％、水を対粉３％投入して混ぜ込む）
捏上温度	３０度Ｃ
フロアタイム	２８度Ｃ２時間
分割	プレーン生地８０グラム、抹茶生地８０グラム（長方形に切りっぱなし）(写真1)(写真2)
成形	プレーンの生地と抹茶生地を重ねてのばし、プレーン生地の上に抹茶あん４０グラムを塗り広げ、ロールした後写真3、ハサミで３カ所に切り込みを入れる写真4
ホイロ	３８度Ｃ８０％１時間
焼成	上火１９０度Ｃ下火２２０度Ｃ１６分（焼成後溶かしバターを塗る）

　池田講師の話　ホシノパン種で作る食パンの生地を使用。今回はプレーンの食パン生地と、抹茶パウダーを練り込んだ食パン生地を重ね合わせて使用している。
　春には、桜色の生地と合わせてさくら餡を使ったり、秋には紫芋の生地と合わせて紫芋餡を使用したりして、季節ごとに違う色の生地とフィリングを使って展開すれば、売り場に活気を与えることができる。
　今回は、レオン自動機のＥＺデバイダーを使って生地の分割を行う。その後、モルダーに２回通し細長い形にして、抹茶あんをのせて巻き込むことで、鮮やか抹茶色の渦巻き模様のパンができる。
　ホシノパン種のパンを作る場合は、捏ね上げ温度が大事だ。今回は、捏ね上げ温度を２８度Ｃにするために、ミキシングでの水の温度は３７度Ｃした。

塩パン（ストレート法）

塩パン

写真4

写真5

写真7

写真8

左から、ホシノ天然酵母ぶどう種、ホシノ天然酵母パン種、ホシノ丹沢酵母パン種

配合％


クープ（フランスパン用粉）	７０
きわり（麺用粉）	３０
▼ホシノ天然酵母パン種生種	４
天日塩	２
エクストラバージン・オリーブオイル	３
水	５０
パシナージュ（足し水）	１５
▼ホシノ・ルバン	４０


ミキシング	Ｌ３分（パシナージュ投入）Ｍ１０分（オリーブオイル投入）Ｍ１分
捏上温度	２８度Ｃ
フロアタイム	２８度Ｃ１時間４０分
分割	１２０グラム
成形	生地を四つ折りにしてなまこ形に成形して(写真5)、ベーキングペーパーにのせる
ホイロ	３８度Ｃ８０％３０分（ホイロ後、エクストラバージン・オリーブオイルを塗り(写真6)、生地を指でつぶし(写真7)、岩塩をふりかける(写真8)）
焼成	上火２５０度Ｃ下火２４０度Ｃ１３分（スチーム注入、焼成後、エクストラバージン・オリーブオイルを塗る）

　池田講師の話　塩パンは、ホシノ天然酵母の熟成の味が最もよく味わえるパンのひとつだ。粉と水だけのシンプルな配合なので、熟成の旨味がよりよく感じ取れる。焼く前に岩塩をふりかけている。
　このパンは、サンドイッチを作ったり、苺ジャムなどをつけてスイート系のパンにしたりして、幅広く利用できる。フランスパン用粉と麺用粉を使用することで歯切れのよい食感を出している。また、オリーブオイルを入れることにより、しっとり感や風味を出している。
　通常は手分割で作っているが、今回はレオン自動機のＶＭ３００という製パンラインで分割を行う。分割後は、手作業で四つ折りの成形を行う。
成形の際は、含まれているガスをできるだけ抜かないようする。
　焼成した後、冷凍保管しておけば、２～３カ月間持つ。店に並ぶパンが少なくなった時に、解凍して、もしくはリベイクして短時間で出すことができる。
　リテールベーカリーでは、早朝や深夜の作業をなくすために、午前中の早い時間に出すパンは、焼成冷凍のパンを利用しているケースが多い。そうすることで、従業員の労働期間を短縮している。
　塩パンの生地を油で揚げてドーナツを作ることもできる。１８０度の油で、片面２分ずつ揚げて砂糖をまぶすだけでもいいし、黄な粉や抹茶、黒ゴマなどをまぶせば、カラーバリエーションが出て、売り場が華やかになり、商品を選ぶ楽しみを提供できる。