記事の閲覧
| <<戻る | 写真をクリックすると拡大写真が見られます。 |
| タイアップ企画／2020年1月号 |
2023年11月18日から、発行から１年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 大手総合厨房メーカーのタニコー、ベーカリー事業部を新設 | ||||
| ||||
| 総合厨房メーカーのタニコーがベーカリーを総力支援 | |||||||||||||||||||
松本 当社は創業70年を越える歴史があり、外食・中食といった食のマーケットを専門としてきました。お客様は、個人店から全国チェーン店、ホテルなどの高級レストランまで、業種や業態、規模が様々です。そうした皆さまに、「創るを支える」という当社の事業コンセプトに基づき、ただ単純に厨房機器を提案するなどしてキッチン作りを支えるだけにとどまらず、トータルのお店創りから、新たな食文化の創造に至るまでの総合的な提案をさせて頂いております。 ●食の総合メーカーとしてベーカリー関連にも携わってきた中で、改めてベーカリー事業部を立ち上げた理由を教えてください。 松本 食のマーケットを全体で見渡してもやはり、ベーカリーマーケットは魅力的で、今後さらに発展していく可能性の高さを感じます。 それを裏付けるデータもあり、朝食における主食はパンがご飯を上回っていること、高齢であるほどパンの喫食を好むようになることが分かっています。ただ、これらのデータで安直に、ベーカリーマーケットの明るさを判断することは危険です。しかし当社が食に携わるビジネスを専門に行っている以上、最終的な消費者の動向や傾向、ニーズは大切にしたいと考えています。 また、昨今のベーカリーマーケットをけん引している動きの中で当社が注目しているものが二つあります。ひとつは食パン専門店の人気です。食パン専門店はもはやブームの域を越え、ひとつのジャンルとして人々の生活に定着していると認識しております。もう一つは、パン屋さん以外の事業主による、焼きたてパンの取り扱いの増加です。例えばホテルやスーパーマーケットでは、従来からパンの取り扱いはあるものの、自施設内で焼成するように変化してきています。学校や病院、ホームセンターやドラックストアなど、これまで焼きたてパンのイメージがなかった場所においても、自施設利用者への付加価値提供の観点から、パン製造機器の積極的な導入検討の動きがあります。 当社がベーカリー事業部を立ち上げたのは、こうしたベーカリーマーケットの動きを、全体を通してサポートができるようにしていくためです。そのために現在様々な準備を行っています。 ●新ジャンルの誕生や事業主の多様化などで、益々競争が激化し、ベーカリーの強みを最大化することや、個性を強く打ち出すことが求められる時代になってきています。そうした中で、的確な提案をするためのベーカリー事業部の強みについて教えてください。 松本 今回ベーカリー事業部を新設しましたが、実は以前からベーカリーの営業組織自体はあり、完全自社製のベーカリーオーブンもございます。これらをただの商材としてではなく、事業として捉えていきたいという意思のもと、ベーカリー事業部を創設したのですが、当事業部には主に三つの強みがあります。 まず一つは、東京・品川区のオフィスビル内にある「Ｔａｒｎｙ Ｂａｋｅｒｙ Ｃａｆｅ（ターニーベーカリーカフェ）」の存在です。同店舗は当社初となる自社運営店舗として開業したのですが、売上げを求める商業店舗ではなく、事業主様に利用していただくためのアンテナショップとしての位置付けとなっています。厨房、売り場、客席を視察することでお店づくりのイメージ作りに役立ててもらえます。また、当社にとっても店舗の運営を実際に体験することによって、事業主様の抱える課題への理解を深めることができます。例えば、同店舗では毎月新作パンを生み出していますが、そのための労力や工夫は相当なものだと痛感しています。また、スタッフのシフトの組み方や営業時間の設定など、大変なことがたくさんあります。店長を務める土屋を筆頭に、こうした自らの体験談をもとにしたご提案をしていくことができます。 次に、各セクションにスペシャリストがいます。例えば、ベーカリーアドバイザーの後藤は、大手ベーカリーチェーンや製パン講師、展示会での製造実演などの豊富な経験があるパン職人で、お客様とのテストベイクをメインワークとしています。開業前のメニュー開発だけでなく、開業後新作パンの考案協力などにおいては、お客様の方からご指名を受けることも多い人気のアドバイザーです。当社は機械のプロですが、こういったソフト面のスペシャリストがいることによって、事業主様に寄り添ったご提案ができると考えております。ほかにも、作業動線を徹底的に追及する設計部門、全国を網羅するメンテナンス部隊など、会社が一丸となってお店づくりに臨めることは大きな武器だと思います。 三つ目に、多様なビジネスシーンに対応可能な製品のラインナップです。世界最高峰と名高いドイツのバハテル社のオーブン、完全自社製造のベスタオーブン、業界最小、動力、給排水工事不要のユニエースオーブンの３つのシリーズがあります。これらを３本柱として適切なご提案をさせていただけます。テストベイクに必要な施設も充実しています。神奈川県川崎市にある「チャレンジ」は、ベーカリー専用のテストキッチンとして稼動しており、２０２０年１月にはリニューアルオープン致します。この他にも、「Ｔａｒｎｙ Ｂａｋｅｒｙ Ｃａｆｅ」の厨房を含めて、全国各地に７カ所のテストキッチンがあります。 ●最近の施工や業務の事例をお聞かせください。 松本 大型案件としては「ホテルオークラ東京」の建て替えで２０１９年９月に開業した「Ｔｈｅ Ｏｋｕｒａ Ｔｏｋｙｏ」様のベーカリー室です。広さや設備などの規模は国内最大級で、当社としても一大プロジェクトとして複数年に亘り様々な社員が関わりました。 また、あるベーカリー個人店様では、物件探しからお手伝いさせていただきました。物件探しは本来業務外のことですが、お客様に必ず成功していただきたいという担当者の気持ちからそうさせていただきました。 ●松本さんの事業部長としての今後のビジョンを教えてください。 松本 当社社訓の一節「社会に貢献する」は、創業当時から不変の企業理念です。社会貢献という言葉の意味は幅広いと思いますが、私はビジネスを通じて関わったすべての方々と成功を共有し、後押しすることも社会貢献の一つと捉えています。開業後短い期間でクローズしてしまう店があるのも事実です。少なくとも当社が携わった店舗様に関しては永続的に商売をしていただきたいと願います。そのためには主業務である機器提案や厨房レイアウト、テストベイクのお手伝いはもちろんのこと、時にはメニュー構成に意見させていただいたり、極論を言えばそのお店に相応しいと判断すれば他社オーブンをお勧めさせていただくこともあります。その際にはもちろん自社オーブン開発にも一段と力を入れますが。最後になりますがパンを創る人、提供する人、食べる人、そのすべての方々にパンを通じて笑顔になっていただけるビジネスを展開していきたいと考えております。 タニコー株式会社 本社：東京都品川区戸越1-7-20 創業：1946年 従業員数：1524名 営業所：全国104ヵ所 工場：国内11ヶ所（製造子会社含む） 売上高：497億（平成31年3月期） ベーカリー事業部連絡先 電話 03-5498-7968 URL https://www.tanico.co.jp/ | |||||||||||||||||||
2023年11月18日から、発行から１年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
