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お店拝見/2019年10月号 |
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ショーケースの中をよく見てみると、プライスカードがついていない商品がちらほらある。理由は、「毎日作るものが違い、プライスカードの用意が追い付かないから」(守谷さん)だという。 購入客の様子を見ていると、「これは何ですか」と訊ねる人だけでなく、見た目だけで、価格も訊かずに購入する人もいた。価格は「買うのに迷うほどの高さにはしたくない」(守谷さん)そうで、客もそれを知って慣れているからか、安心して購入している。 「ほとんど一人で作っているので、毎日何を作るのかは、自分の気分次第です。いつもある定番は、『アヤ パン・ド・ミ』(税抜250円)や、『バナナ食パン』くらいで、ほかは全部日替わりだとお客様にもお伝えしています。ですので、予約専用の電話番号を用意していて、食べたいパンが決まっているときは、事前に電話をいただくようにしています」(守谷さん) 品揃えも、25種類前後のときもあれば、多いと40種類のときもある。取材時に目立ったのはスコーンの種類展開だが、あるときは食パンが8種類も揃うときもある。 取材時、昼前から仕込みをしていたのは、キーマカレー。夕方に出す予定だ。意外にも、パンの具にするのではなく、ご飯とセットにするという。 「昨日テレビで見たキーマカレーがとてもおいしそうだったので。当店はパン屋ですが、ご飯も出しますし、お惣菜を出すこともあります。回転ずし店のメニュー展開の面白さを見習っています」(守谷さん) 来店する度に、ショーケースの中の顔ぶれが変わる。中身の具やトッピングが変わる程度ではなく、ご飯や総菜などパン以外のものもときに並ぶ。まるでサーカスのテントをくぐるようなわくわく感に溢れている。 8月に10日間ほど臨時休業を取った。厨房の改装工事をするためだ。近所の人々を集めてパン教室を行っていきたいという。 「親が病気で長生きできなかったことが一番のきっかけですが、皆さんに健康で元気に過ごしてもらうために、パン教室の開催が役立つのではないかと考えました。食は一生関わるものですし、指先を動かしてパンを作ることは脳にいい刺激になります。大人にも、食育が必要な子どもにも、ここでいい体験をしてもらいたいと思っています」(守谷さん) 今年の暮れに、出産を控えているという守谷さん。同店はできるだけ休まない予定だというが、無理をしてまで頑張ることは、今現在もしていないようだ。 「疲れたときは、お客様に正直に『疲れました』と言ってしまいます。お客様がありがたいことに共感してくださるので心強く、やれるだけやるという気持ちで毎日挑めます」(守谷さん) SHOP DATA 店名:アヤパン 店名:〒145‐0072 東京都大田区田園調布本町45‐12 電話番号:080‐6564‐8454 営業時間:午前10時(土日は午前8時)~午後7時 定休日:月曜、火曜 品揃え:20~30品目 スタッフ:製造常時1~2人、販売常時1~2人 店舗面積:売り場3坪、厨房6坪 日商:平日約7万円、土日約12万円 |

この記事の読みどころ
●オーナーシェフは、自らの肩書をサーカス団の団長と表現する。
●数点の定番商品以外は、すべて日替わり商品。ほとんど一人で作っているので、毎日何を作るかは、自分の気分次第で決める。 ●毎日商品が変わるので、初めて購入するのにも、迷わない範囲に価格を抑えている。 ※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。 |


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