パンの景気再確認調査 - 消費者アンケート - ブランスリー電子版


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アンケート/2015年1月号

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パンの景気再確認調査 - 消費者アンケート

 「パンの景気再確認調査」と題して、ネットアンケートを実施した。回答者に抽選で「パンセット」をプレゼントするという形で、ブランスリー報道社が運営するパンと菓子のオンラインショッピングモール、パン菓子・COM(http://www.
pankashi.com/)の懸賞企画として実施。実施期間は、2014年12月1日から8日までで、299人から有効回答を得た。回答者の平均年齢は41・56歳。男女構成は、女性184人、男性115人。



消費税率アップで、パンの消費量は?
あなたが最もよく行く焼きたてパン屋さんは、消費税増税後のパンの価格は、次のうちどれが該当しますか?(回答者数299人、単位=人)
あなたは、消費税増税前に比べて、パンの購入量はどうなりましたか?(回答者数299人、単位=人)
 「あなたが最もよく行く焼きたてパン屋さんは、消費税増税後のパンの価格は、次のうちどれが該当しますか?」と聞き、「消費税増税分以上の額が価格に転嫁された(税込105円の商品が108円より高い価格になった)」「消費税増税分だけが価格に転嫁された(税込105円の商品が108円になった)」「消費税増税分が価格に転嫁されなかった(税込105円の商品が105円のまま据え置かれた)」の3つの選択肢から1つを選んでもらったところ、「消費税増税分だけが価格に転嫁された(税込105円の商品が108円になった)」が197人(65・89%)、「消費税増税分以上の額が価格に転嫁された(税込105円の商品が108円より高い価格になった)」が82人(27・42%)だった。
 「あなたは、消費税増税前に比べて、パンの購入量はどうなりましたか?」と聞き、「増えた」「変わらない(税込金額ベースでは増税分だけ増えた)」「減った(増税分を考慮すると税込金額ベースではかわらない)」「減った(税込金額ベースでも減った)」の4つの選択肢から1つを選んでもらったところ、「変わらない(税込金額ベースでは増税分だけ増えた)」が194人(64・88%)と最も多かった。このほかは、「減った(税込金額ベースでも減った)」が54人(18・06%)、「減った(増税分を考慮すると税込金額ベースではかわらない)」が45人(15・05%)などだった。
 「あなたは、消費税増税前と増税後でパンの消費行動について何か変化はありましたか? また、消費税増税直後と現在で何か変化はありますか? 具体的にわかりやすく書いてください」との質問にも、様々な回答が寄せられた(22~23ページ参照)。



便乗値上の誤解は避けたい! 原料高騰による値上幅の決め方は?

 消費税が5%から8%になってから約9カ月が過ぎた。今回のアンケートでは、増税前と比べてパンの消費量がどう変わったかについて、消費者にいくつかの質問をぶつけてみた。
 まず、消費税増税の際の価格改定がどうだったかについてだが、「消費税増税分以上の額が価格に転嫁された」と答えた人が回答者全体の約3割いて、原材料高騰などを理由とした本体価格の値上げも同時に行ったベーカリーが多かったことが伺われた。
 消費税増税の価格改定とあわせて、他の理由からの本体価格の値上げも同時に行うことについては、賛否両論があるが、「特段の理由がないにも関わらず、消費税増税分以上の値上げをした」と誤解されるのは、絶対に避けなくてはならないので、顧客にきちんと説明して納得してもらえる絶対的な自信がない限り、消費税増税のタイミングで、原材料高騰などによる本体価格の値上げも同時に行うことは避けた方がいいのかも知れない。
 ただ、「値上げを2回に分けて行うより、まとめて1回で済ませてしまったほうが、顧客の消費マインドへの影響が少ない」という考え方にも一理あるので、その辺は個々の事情を熟慮した上での決断ということだったのだろう。
 一方、最も気になる、消費税増税によるパンの消費量の変化だが、「変わらない(税込金額ベースでは増税分だけ増えた)」と答えた人が回答者全体の65%で最も多いのだが、「減った(増税分を考慮すると税込金額ベースではかわらない)」との回答が全体の15%、「減った(税込金額ベースでも減った)」との回答が全体の18%あって、「増えた」と答えた全体の2%の人を考慮しても、リテールベーカリーでのパンの消費数量は、増税前と比べ減っていると考えられる。
 ブランスリー報道社が消費税増税前に行ったアンケート調査では、消費税増税後のパン消費数量について、「減る」と答えた人は全体の約18%だったので、今回の結果の「減った(増税分を考慮すると税込金額ベースではかわらない)」と答えた人と「減った(税込金額ベースでも減った)」と答えた人をあわせた33%は、そのほぼ2倍になっているということになる。
 消費税増税による価格改定は、すでに完了した話だが、原材料高騰などによる価格改定については、現在も検討中というベーカリーも多いのではないだろうか。
 原価が上がった分だけ、そのまま販売価格を上げて、販売数量が変わらなければ、これにこしたことはないが、やはり価格を上げれば販売数量は多少減る可能性が高い。ここで押さえておかなくてはならないのは、価格を上げて販売数量が減った際の粗利が、価格を上げずに販売数量を維持したときの粗利を下回ってはならないということだ。
 例えば、販売価格100円で、原価が30円の商品が100個売れていたとして、その原価が40円に上昇したとする。この場合、価格を上げなければ、粗利は7000円から6000円に減る。もし、原価上昇分を価格にそのまま転嫁して110円に値上げし、販売数量が90個に減ったとしたらどうだろうか。この場合は、粗利は6300円になり、値上げをせずに100個販売したときの粗利の6000円と比べれば300円増えることになる。このように考えると、価格を110円に値上げした場合の販売数量減少の許容上限値は、14・29個となる。つまり15個以上販売数量が減るなら、110円への値上げは、しない方がいいということになる。
 実際には、販売数量が減れば製造コストも減るなど、ほかの様々な要因も複雑に絡んでくるが、まずは複雑な事情を単純な要素に分割して、ひとつひとつ考えることが重要だ。



あなたは、消費税増税前と増税後でバンの消費行動について何か変化はありましたか?また、消費税増税直後と現在で何か変化はありますか?具体的にわかりやすく書いてください。

衝動買いはしなくなった

■近くにあったパン屋によく通っていましたが消費税が上がってからあまり行かなくなり、スーパーなどの安いパンですませてしまうことが多くなりました(17歳女性、学生、栃木県)
■パン屋さんに行く回数が明らかに減った。増税直後も現在もそれは変わらない。(個歳男性、会社員、福島県)
■おいしければ、少し高くても関係ない(個最男性、その他、東京都)
■特に変化はありません(49歳男性、自営集、岐阜県)
■毎日食べるものなので、増税でも買い控えるようなこともなかったです。(37歳女性、主婦、奈良県)
■昼食用としてl週間に2回はパンを購入している。今回の消費税増税後でもパン購入の回数は増えても減ってもいないが、購入数、購入額には変化が表れている。円安の影響もあり増税前にもパンの価格が上昇していた。その中での増税は消費者にとって負担の大きいものになった。製造側でも価格の据え置きなど苦心している様子は分かる。店舗によっては価格を据え置く代わりに商品を前よりもずいぶん小さくしているところもある。商品価格を増税にあわせて大きく釣り上げた店舗もある。増税は消費者にとっても製造側にとっても大きな痛手だ。再増税があり円安が続くと今後はパン購入も大幅に減らさざるをえない。消費者の皐直な心境だ。(58歳男性、会社員、
宮崎県)
■安いパン屋で買うようになった。(41歳女性、主婦、神奈川県)
■大好きな食べ物であるし、単価が安いものなので前とかわりなし。(30歳女性、主姉、長崎県)
■あまり、変わりませんが、高すぎるパン屋さんは行かなくなりました。でも、パンが本当に好きなのでパン屋巡りなどしてしまうので、これまでと変わらない金額をパンに使っているかも知れません。他で食費を抑えられてもパンだけは抑えられません(35歳女性、主婦、愛知県)
■衝動買いはしなくなった。(50歳男性、その他、神奈川県)
■ちょうど仕事を辞める時だったので、パンの消費が増えました。でも食パンを買う回数は減りました。(28歳女性、主婦、徳島県)
■特にない(53歳女性、主婦、愛知県)
■変りありません(62歳男性、年金生活者、神奈川県)
■なるべく安くておいしそうなものを買う(34歳女性、会社員、京都府)
■値引き商品を多く買うようになった(46歳女性、主婦、東京都)
■安い値引きのあるものにしてます。(62歳男性、会社員、千葉県)
■パン屋さんが、近所にあり増税前は毎週一回は行っていたが、増税後は、パン屋さんが一つ一つのパンの値段を上げていたので、週一回も行かなくなり月一回にしてスーパーのパンで乗り切っています(27歳女性、主婦、広島県)
■変わらない。バンは好きなので、増税で以前より高くなっても買う。(34歳女性、主婦、北海道)
■今まで以上に値引き品を狙うようになった。(25歳男性、その他、埼玉県)
■特に変化はない(66歳男性、年金生活者、神奈川県)
■パン屋さんで買っていた食パンをスーパーで買うようになった(27歳女性、主婦、東京都)
■あまり変わらない(37歳男性、自営業、佐賀県)
■特に変化はありません。パン自体が好きな
ので 消費税が上がっても買い続けていくと
思います。私にとってはお米代わりなので。
(50歳女性、フリータし大阪府)
■国内産の材料を使ったパンを等フようにな
りました。(59歳男性、会社員、奈良県)
■値段を気にしないで購入すると、ビックリ
するような値段になって焦ることが多くなり
ました。材料も高くなったので仕方ないので
しょうね。(馳歳女性、自営業、熊本県)
■安いパンを号っようになった。(39歳女性、
主婦、大阪府)
鵜等っことにはかわりないが、高いパンには
手が出ない(3歳女性、会社員、長崎県)
mパンの消費行動にまったく変化はありませ
ん。多分、ほかの物の購入量が知らないうちに
下がっていると思いますね。(お歳女性、主婦、
浪費県)
■大きな変化はないが昨今のバター不足でま
た値上げされないか気になる。(46歳男性、会
社員、岡山県)
■パンが大好きなので、税があがって控える
つもりだったけど、以前と変わらず美味しい
パンを買い続けてます。(46歳女性、主婦、高知
県)
mパンが好きなので、値段に関わらず買って
います。(52歳女性、主婦、秋田県)
■あまり変化はないです。おいしいパンが食
べられたらいいので(40歳女性、自営業、鹿児
島県)
■あまり気にしないですね。高価な物でした
ら、考えますけど、2、3個を買うぐらいなの
で、美味しいし、食べたいので、買います。(47
歳女性、主婦、京都府)
■特にない(即歳男噂年金生活者、東京都)
■高くなってもお気に入りのパンは買ってし
まう(50歳男性、自営業、新潟県)
■気にしていると生活できなくなります二61
歳女性、主婦、山梨県)
■今まではどちらにするか選択に迷った時は
両方購入してたが、それが無くなった。(棚歳
女性、会社員、奈良県)
■高いものは買うのをためらうようになった。(17歳女性、学生、愛知県)

バンは必需品だから以前と同じ

■あまり麦わらりません。パンが好きなので
毎朝食べます。(知立女性、主婦、北海道)
?値引きのパンを沢山買うようになりました。
以前は、そんなことはなかったんですがね。
(棚歳女性、主婦、沖縄県)
■なにもかわらない。バンが大好きだから。
(郵歳女性、主節、大阪府)
■頻度は変わらないが、やはり体感的に高く
なっているので、数が減ったように思います
(割歳女性、主婦、宮城県)
■全然変わらない。食べたいときに買いに行
く。(誌歳女性、主婦、千葉県)
■この国で生きていかなくてはならないので、
仕方ない。(61歳男性、自営業、東京都)
■バンは、生活必需品だから、増税直後も、今
も消費行動は変わりません。(駿歳男性、会社
員、広島県)
■パン屋に行くことが減った。袋物のパンや、
値引きのパンを買うことが多くなった。(20歳
女性、学生、埼玉県)
■パンは、好きなので変わらず購入してます。
増税分の節約は、節電を心がけてます。買いた
いものを我慢するのはストレスためるので、
やりたくない。(封歳女性、フリータ~、香川県)
■増税前と増税後でのパンの消費に変化はな
いと思う。増税直後と現在では、別の問題で購
入を控えようと考えることがある。(46歳男性、
会社員、茨城県)
■特に変化はありません。おいしいものは多
少価格が上がっても購入したいです(封歳女
性、主婦、熊本県)
■値段の高いベーカリーのパンにこだわらな
くなりました。以前はおいしいパンを買いに、
いろいろ出かけましたが、今は少なくなりま
した。(芯歳女性、会社員、愛知県)
■特に変化なし3(45歳男性、その他、埼玉県)
■食べ物なので変わらない(51歳男性、会社員
京都府)
■以前より、やはり値段が気になるようにな
った。(佃歳男性、自営業、新潟県)
■あまり高いバンは購入を控えてしまうこと
がある。(40歳女性、主婦、東京都)
■おやつの菓子パンは貰わない事にしました。
特売の時だけ少し買ったりするようになりま
した。(24歳女性、会社員、神奈川県)
■買い物の頻度が落ちた(37歳男性、会社員、
和歌山県)
■値段を気にするようになった。(26歳男性、
会社員、愛知県)
車パン屋さんのパンが大好きなので、税率が
上がっても草っ頻度は変えていません。(溺歳
女性、家事手伝い、千葉県)
題とくに変化はありません。少し値段が高く
ても、素材がよくて、家では作れない、美味し
いものを買って食べたいです。得に増税した
からといって、その分消費が減ることはない
です。(27歳女性、主婦、愛知県)
題実際変化があるのかは疑問ですが、欲しい
と思ったパンは購入しますが、ついでにもう
一品を買わなくなったように患います。どう
しても食べたいときは黄っちゃってますが、
迷ったら買わなくなったような気がする二滅
歳男性、自営業、長野県)
題本当は購入を少し控えたいが、パンが大好
きなので購入を控えるわけには行きません。
(47歳男性、会社員、静岡県)
■値段は少し上がりましたが、それでもパン
が大好きなので、変わらず毎週買ってます。
(-9歳女性、学生、鹿児島県)
■価格が据え置きのものを等っ(44歳男性、会
社員、兵庫県)
■パンが買いたいなと思っても我慢する回数
が増えて、食べる機会が減った。増税直後は安
いパンしか買わなかったが、最近は増税直後
よりは買うようになった。最近は自分でパン
を作るようになった。(26歳女性、会社員、東京
都)
題行く回数、購入量が、激減している。行って
も、高額商品は、購入しなくなった。(餌歳男性、
会社員、鹿児島県)
題ほとんど変化がない。もともと食べる豊が
少なく、増税程度の価格上昇はあまり影響が
ないので。(47歳男嘩会社員、岡山県)
■なるべく安いパンを買うようになった。
300円以上するパンは買わなくなった。ま
た、美味しいパン屋より安いパン屋でパンを
買うようになった。(柑歳女性、学生、広島県)
■消費税が上がるということで、パンに限ら
ず食費自体を節約して抑えています。パンに
限ったことで言うと、以前は、気軽につまめる
ように菓子パンや惣菜パンを買っていました
が、食費を抑えるとなると、そういったものが
節約の対象となり、パンの購入が減ったなと
改めて思いました。また、パンを写っとしても、
専門店のパンではなく、スーパーのパンコー
ナーのものも買うようになりました。(24歳女
性、会社員、北海道)
■食べることだけはレベルを落としたくない
ので、食品については、パンも含めてこれまで
と同様に購入しています。(58歳男性、会社員、
埼玉県)
■あまりパンを食べなくなった。(37歳女性、
家事手伝い、千葉県)
■無駄なものは買わなくなった(28歳男性、フ
リーター、北海道)
■少し購入量が減りました(刀歳男性、その他、
愛知県)
■どうせ高いならいいものを、と高めのもの
を選ぶようになった(39歳女性、主婦、茨城
県)
■高い単価のパンの購入を控えています(媚
歳男性、会社員、岡山県)
■今まで通り変わりません。食べる豊も買う
回数もも(彪歳男性、会社員、鹿児島県)
■特にありません。好みのものを食べ続けて
います(49歳女性、主婦、神奈川県)
■美味しいパンであれば価格が少々アップし
ても購入しています。(59歳男性、その他、長野
県)
書目に見えて高くなってしまったので、パン
よりもご飯にすることが増えた。値段を見て
我慢しょうかと考えることも多くなった(謂
歳女性、主婦、静岡県)
■外でパンを写っよ∥ツも家で自分で作ること
が増えた。ちょっと帰り道にパン屋に立ち寄
る回数が減った。(25歳女性、会社員、京都府)



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