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レポート/2014年11月号 |
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消費税率引き上げより原材料高騰が響く
パネッテリアアリエッタ(東京・品川区)
今年1月に品揃え全体を見直すと同時に一部の商品を値上げした。また、諸経費も見直した。その結果、月間売り上げは税抜ベースで毎月確実に増加している。しかし、乳製品やドライフルーツの価格アップは経営を圧迫しかねない。これらの使用量を調整しても、もし税率が10%に上がると、経営圧力は一段と強まるのでは。 ラパンラパン(東京・足立区) 今年1月に全商品の価格を改定した。客単価は上がっており、売り上げは税抜ベースで前年比増加中だ。今後消費税率が10%になるかどうかを注視している。何故なら、原材料費の高騰に不安があるからだ。原材料費の高騰は、際限なく続くのではと思えてならない。 レサンクサンス(東京・世田谷区) 消費税引き上げ後3か月ほど経ってから、影響が出始めたと思う。固定客の購買意欲に大きな変化はないものの、いつもより一品少なめにパンを購入する客もおり、客単価の変化に注意しなければならない。それに原材料費の高さが、粗利益に影響を与え始めている。 ドゥエトゥレ(東京・八王子市) 今まで価格を安く抑えてきた商品は、消費増税を機に、税抜価格ベースで若干引き上げたが、主要な商品は据え置いた。客からの不満の声はない。ただ、原材料費の値上がりはキツイ。卸し先を充実させたり、催事に積極的に取り組んだりして、売り上げの増加を目指すしかない。 トーストネイバーフドベーカリー(神奈川県横浜市) 4月に多少客数は減ったものの今は以前どおり。税抜ベースでの商品価格は上げていない。粗利益に若干の影響はあるが、それは原材料費の関係だ。特にバターは品不足。オーダーも前年実績の2~3割減に抑えられている。商品内容を重視する客が増えた。自店の特徴を意識したパン作りに取り組みたい。 ベルグフェルド(神奈川県鎌倉市) 客層に生活に余裕のある年配者が多いせいか、消費税引き上げによる影響はない。税抜ベースでの商品価格の値上げも一切なし。税抜ベースでの売り上げは昨年比で増加中。3年前の東日本大震災の影響やライバル店の出現もあり、一時期落ち込み傾向だったが、今年は大震災以前の売り上げに戻りつつある。 プティリッシュ(埼玉県さいたま市) 消費税率8%導入に際して、価格100円以上の商品を、税抜ベースで10円値上げした。これまで原材料費高騰でも価格改定を控えてきた。2010年の開店以来初めての値上げなので、客も理解を示してくれている。粗利益は少しづつ増えているが、原材料費のアップは増税よりも深刻だ。 リトル・ブレッズ・トゥ・ゴー(千葉県船橋市) 消費税が8%になったあとに、客がクレームをつけることはなかった。増税に際して税抜ベースでの商品価格を改めるつもりも、また、売り上げの増加を見越した催事の実施も初めから考えていなかった。それでも売り上げに変化はない。 ブーランジェリールーク(京都府京都市) 増税の影響は受けていない。税抜ベースで、前年比20%の伸び。今年の京都は外国人観光客で溢れている。人気はニューヨーク以上だそう。近隣に外国人向けの素泊まりの宿泊施設がある。そこの宿泊客がハード系を中心にピザやサンドイッチを購入してくれる。でも、材料への経費のかかりが大きい。心配の種だ。 ブーランジェリー夢屋(大阪府大阪市) 客足は少し落ちているが、売れ筋商品や客単価に大きな変化はない。消費税率引き上げの影響は冬になればハッキリすると思っている。材料費の値上がりが続いているが、何とかしのいでいる状態。税率が10%になったら、その影響は無視できないかも。 |


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