ソフトタイプのプレッツェルが人気‐プレッツェル専門店「アンティ・アンズ」 - ブランスリー電子版


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レポート/2011年9月号

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ソフトタイプのプレッツェルが人気‐プレッツェル専門店「アンティ・アンズ」
左手前は「オリジナルプレッツェル」(220円)、右は
「アーモンドクランチプレッツェル」(250円)、このほかに「シナモンシュガープレッツェル」(250円)、「サワークリーム&オニオンプレッツェル」(250円)、「セサミプレッツェル」(250円)、ソーセージをプレッツェル生地で巻き込んだ「プレッツェルドッグ」(320円)がある
プレッツェルの断面。食感はソフトだ
入店してすぐにプレッツェルを手作りするスタッフの姿が見える
手作りでも均一な成形ができる
 「トレイアップ」「オーブンオープン」という掛け声が、「アンティ・アンズへようこそ」という挨拶と共に店頭で響く。
 東京・世田谷区にある東急二子玉川駅の商業施設内に今年3月、国内3号店としてオープンしたプレッツェル専門店「アンティ・アンズ二子玉川ライズSC店」。入店してすぐ目に飛び込んでくるのは、プレッツェルの成形と焼成、トッピングを行うスタッフの姿だ。
 時折「ナイスプレッツェル」とう声も聞こえる。「手成形なので、いつも以上にうまくできたときにスタッフ同士でほめ合うんです。生地をのせた天板を持ち上げたときに言う『トレイアップ』や、オーブンを開けるときに言う『オーブンオープン』は、事故防止のための声掛けです。こうしたオペレーションも米国のやり方に倣っています」(運営会社のプレッツェルジャパンPRマネジャー、井川沙紀さん)
 スタッフは、採用が決まってから1カ月の間、既存店で研修を受ける。社員の2人以外は、アルバイト採用だが、生地の仕込みからすべての工程を各店舗で手作りして提供するため、ある一定の技術を身に付ける必要がある。
 「すべて手作りなので品質の維持が第一です。そのためにはスタッフの技術を上げていかなければなりません。手成形なので、均一な形にできるように慣れていく必要があります。成形がうまくできないと、食感や味に影響が出てロスが増えます。また、生産量を上げていくためにスピードも大事です」
 作業台には、成形の見本の絵が描かれている。プレッツェル形と、プレッツェル形にする前の、長さ105センチの棒状にのばしたときの見本だ。発酵後の生地を100グラムずつスケッパーでカットしたら、この見本の絵に当てながら成形していく。厨房器具にこうした工夫を施すことで、手作りでも一定の品質を維持できるようにしている。
 午前中は50~60代、昼間は主婦、夕方以降はOLなどと、時間帯で中心となる客層が異なるが、1日を通して老若男女を問わない人々が訪れ、店頭には列が絶えない。
 「若い女性客を見込んでいましたが、意外に年配の方のリピーターが増えています。『シナモンシュガー味は、給食の黄な粉揚げパンに似ていて懐かしい味』『やわらかくてもちもちとした食感が食べやすい』などというお声をいただきます」
 出来上がったプレッツェルは保温機に入れる。30分経過したらロスとしているが、その前から次々と売れていく。スタッフは商品の補充に大忙しだ。
 扱う生地は1種類。成形後または焼成後にトッピングを施すことで6~7種類の味を展開する。生地の仕込みは、米国から取り寄せた小麦粉主体のオリジナルミックス粉と、イースト、水を5分間ミキシングし、1時間常温で発酵させる。その後すぐ成形できるので、仕込みから1時間10分後には、焼きたてのプレッツェルが提供できる。発酵後の生地は約4時間保存が可能。こうした仕組みによって、手作りと焼きたてにこだわった商品を提供できるのだ。

プレッツェルのイメージを変える
 1988年に米国ペンシルベニア州で創業したアンティ・アンズは、現在23カ国で1100店舗以上展開している。アジア圏も多い。10年前から展開しているタイの店舗数は100店を超えた。実は日本でも、10年前から店舗展開の話があった。
 「当時の日本ではベーグルが人気でした。ベーグルのように、おいしい上にヘルシーだという、プラスアルファの部分が、日本で展開するためには重要です。近年ようやく、『焼きたて』『手作り』の点がプラスアルファの部分として、日本に受け入れられるようになったのだと思います」
 また、日本でのプレッツェルの認知度が低かったことも、展開をためらっていた要因だったという。
 「知っている人でも、『かたい』『塩味』といったイメージを持っていて、アメリカンタイプのソフトな食感のプレッツェルを知っている人は少ないという印象でした」
 認知度を上げ、さらに従来のプレッツェルのイメージを払拭して展開していくために役立ったのが、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアだったという。
 「第1号店をオープンするまで、海外のアンティ・アンズの店舗で食べたことのある方々が、サイト上で宣伝してくれたんです。『食べたことがない』と言う人に『ソフトな食感でおいしいよ』という風にやり取りしてくれました」
 また、菓子やパンに興味のあるブロガーにも声をかけて、試食会を開き、意見を募った。
 現在販売しているレギュラーの5種類は、海外で販売している約10種類の中からアンケートで上位になった味。塩味がきいた「オリジナル」、甘めの「アーモンドクランチ」、女性に好評の「シナモンシュガー」が特に人気の品となっている。
 プレッツェル1個の重さは100グラム。米国では120グラムだ。
 「80グラムの国もありますが、アメリカンテイストを楽しんでもらうためには、大きさは重要です。でも、120グラムだと多すぎて、残すのがもったいないと言うお客様がいらっしゃると思い、日本独自のサイズとして100グラムにしたんです」
 日本人向けに調整したものはほかにもある。プレッツェルに付けて食べるディップは素材感を出し、「プレッツェルドッグ」のソーセージはジューシー感を出した。アンティ・アンズの定番のドリンクであるレモネードに使用するレモンは、生のレモンを各店舗で手絞りすることにこだわった。
 1号店を東京・豊島区のJR池袋駅近くの商店街にオープンしたのは、「地域のつながりが強いこの池袋という街で、地元に根差して地域に愛される店を目指したい」という思いから。米国の創業者は、自分のおばあちゃんからレシピを習ったという。おばあちゃんのレシピは国を越えて、世代を超えて愛されていく。年内には関東を中心に7~8店舗を展開していく予定だ。

SHOP DATA
店名 アンティ・アンズ 二子玉川ライズS.C.店/住所 東京都世田谷区玉川2‐21‐1二子玉川ライズS.C.ステーションマーケット /営業時間 午前10時から午後9時/定休日 なし/品目数 プレッツェル8品目、ディップ3品目(期間限定品含む)/スタッフ 50人(常時8~10人)/店舗面積 25・83坪







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