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食のトレンドを追う/2010年4月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
広がる「朝食」マーケット【後編】 「セキアサ族」も強く支持。バラエティ豊かな簡易栄養食品 | |
カロリーメイトなどに代表される簡易栄養食品は、手軽さとヘルシーさがウリとなり、ここ数年、数多くの商品が展開されている。最近では、会社のデスクで朝食を摂る「セキアサ族」の朝食用や、「夕方からのもうひとがんばり用」など、時間帯を限定した商品も出現。これらの簡易栄養食品は、消費者のライフスタイルにどのように組み込まれているのだろうか。
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時間帯限定商品で消費者のタイムスケジュールに入り込む | |||||||||||||
昨年、明治製菓から発売された「パーフェクトプラス デスクの朝食」シリーズ(はちみつトースト味、チーズ味、チョコ味)もまた、会社のデスクで朝食を摂る20~40代の「セキアサ族」を主なターゲットにしている。 「『デスクの朝食』シリーズは、朝食をすばやく済ませたい、というセキアサ族のニーズに応えるために商品化されました。近年、行政をはじめさまざまな方面から朝食の重要性やニーズを訴求しており、当社も『朝食』に絞った商品コンセプトのもと、市場の既存品への不満点などを徹底分析したんです」(明治製菓健康事業営業部企画グループ・向井亮氏) その結果、『ボロボロしない生地』『食べ応えのある食感』『毎朝食べても飽きない味』などの課題をクリアし、忙しい朝でも朝食としてすばやく食べられる商品が実現した。 朝専用の「デスクの朝食」が、従来の「パーフェクトプラス」と違う点は、「しっかりとした噛みごたえのある食感の生地」「毎朝食べても飽きない、甘さを抑えた味わい」で、ブドウ糖やカフェインなど朝に摂取したい成分が含まれていること。裏面のマジックカットで、中身に触れることなくデスクでスマートに食べられる。 明治製菓の調査によると、30代前半までの独身男性の約半数は自宅外で朝食を食べ、さらにその6~7割は会社の自席で朝食を食べるそうだ。また、簡易栄養食品のヘビーユーザーは朝によく利用している、という調査結果もあり、同社はセキアサ族用の商品の開発に至った。発売から1年ほど経って順調に支持を得て、今月2月には新たにチョコ味も発売。また、想定ターゲットである独身男性セキアサ族のみならず、既婚男性や女性からも好評だ。 「簡易栄養食品は、もともと朝食の時間帯にニーズがあったため、コンセプトを絞った商品を発売したことがよい結果につながったようです」(向井氏) 明治製菓では、朝食市場や時間帯を区切った商品アプローチに、まだ多くの可能性があると見込んでいる。 「さまざまなジャンルの食品が朝食市場へアプローチしており、最近でも山崎製パンさんの『ランチパック』は、テレビCMなどで朝食への訴求をしています。一方で朝食を食べない日本人はまだまだ多く、1300万人を上回るという試算もあり、非常に魅力的な市場だと言えます。また、この1年ほどで、食品に限らずさまざまなジャンルで時間帯を細かく区切った商品が発売されています。当社もあらゆる可能性を検討していきたいと考えています」(向井氏) (U) |

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