「成功ノウハウセミナー」で、ネットレジを提案-カシオ計算機 - ブランスリー電子版


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ブランスリー新聞/2009年12月号

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「成功ノウハウセミナー」で、ネットレジを提案-カシオ計算機

 カシオ計算機(東京都渋谷区、樫尾和雄社長)は本社で10月20日、フランチャイズ本部や多店舗展開企業に向けて第3弾となる「成功ノウハウセミナー」を開催した。はじめに営業本部国内営業統轄部首都圏営業部長の藤本純一氏が「流通業や小売業、飲食業に携わる皆様、特にフランチャイズ経営をされている方に耳寄りな情報を提供する」と挨拶。続いて2人の講師によるセミナーと同社のグループ会社、CXDネクストが販売する「ネットレジ」の紹介を行った。ネットレジは、インターネットに直接接続できる電子レジスターで07年より販売。同社提供の売上集計・分析レポートサービスや、レジ登録を自動で行うスキャニングサービス、磁気クレジットなどの電子決済に対応しており、効率的な複数店舗の運営が可能となる商品だ。以下はセミナー内容の抜粋。



米国FC業界トレンドを語る『米国FC日本展開戦略』セミナー-山口晃ニ氏(フランチャイズタイムズジャパン社長)



数年前、フランチャイズ経営の焼肉店が出店ブームとなった時代があったが、現在は縮小傾向だ。経済状況が厳しい昨今だが、言い換えれば人材や物件の取得に関し、競争相手がいないということ。これをチャンスとみて、フランチャイズ事業を拡大してほしい。
 フランチャイズは米国が発祥
で、約120年の歴史がある。日本は約40年。本場米国と比較して日本は、現状の1・5倍~2・5倍の拡大余地があるといえる。また、日本国内の市場動向は米国に追従する傾向があるとされ、最大手のマクドナルド、セブン‐イレブンなどが米国から導入されたフランチャイズの成功事例だ。新業態の女性専用
フィットネスなどはアメリカで確立されてから5~10年遅れて導入され、着実に成長している。
 今年3月に開催された、米国で最もメジャーなフランチャイズの展示会「The West Coast Franchise Expo」を視察したところ、客単価が3000円以上の飲食店は出店数が減っているが、単価の安いカジュアルダイニングやファストフード需要は高まっており、大手であるほどその業績の伸びは著しいことがわかった。景気後退の影響は大きいが、戦略・業種によっては成長を遂げる企業も多い。フランチャイズ業態のトレンドは、カスタマイズ、ヘルシー、エンターテイメントがキーワードで、具体的にはサラダ専門、オーダーメイドメニューなど。
 米国の店舗視察から、フランチャイズ展開の成功と失敗の要因をまとめると、2つのキーワードが挙げられる。一つは、ミスタードーナツに飽きた人がクリスピークリームドーナツに殺到するといった例などから「導入のタイミング」。次にセブン‐イレブンのおにぎりなど日本流への業態のアレンジ、商品変更などの「ローカライズ化」だ。
 日本から米国へフランチャイズ進出を果たし、成功している企業は、吉野家、牛角、ビアードパパ、KUMONなど。これらの企業をはじめ、日本で成功したフランチャイズビジネスは世界市場での支持が高い。フランチャイズビジネスを通してグローバル展開を目指して欲しい。



「これからの時代の出店戦略~新しい『立地診断』の活用方法~」-大桑一雄氏(M&Aオークション社長)


 飲食業界は2000年を境に開店数よりも閉店数が増加傾向にあり、業態の入れ替わりが激しい。その要因の一つは、団塊・団塊ジュニア世代の可処分所得の減少だ。この状況はしばらく続くとされる。
 次に、インターネットと携帯電話の普及により、情報主権者がテレビや雑誌などのメディア・メーカーから、消費者へ移行しつつあること。例えば、ちょっと高めの焼肉店に行く際、事前
にインターネットで口コミなどを検索するという人が増えてい
る。このような消費者による情報の検索、比較、共有が、飲食店の成功要因に変化をもたらした。通りすがりで見つけられるような立地の良さと、ブランド力が重要だった時代から、環境適応力と差別化が求められる時代へと変化した。
 環境適応力とは、消費者ニーズの多様化、短命化により業態寿命が短命化する中で、その環境の変化を味方に収益構造を変革すること。この変革には、初期費用(居抜き物件の利用など)と、賃料の低減(1等立地ではなく、1・5等立地や2等立地の利用)と減価償却費を低減させる一方で、販売促進・価格の低減・メニュー開発・人材育成に活用し、競合店との差別化を図り続けることが必要不可欠だ。
 差別化を図り収益力を上げていくためには、立地選定、販売促進、メニュー開発、人材育成について、単なる顧客属性だけではなく、立地が関係する行動特性・利用特性を加味した「顧客ターゲットの明確化」が重要だ。行動特性とは、顧客の業務性、商業性、居住性。利用特性とは顧客が来店前後にどこにいたかを把握、分析することで見えてくる利用パターンだ。
 このような『立地診断』を活用した顧客ターゲットの明確化により、新規客獲得だけでなく、費用対効果の高いリピート客の創造を促進し、安定的な収益構造作りと他店との差別化を図っていくことが重要だ。



原価計算女王
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