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| 連載／2021年5月号 |
2023年11月18日から、発行から１年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 地域密着のベーカリーを末永く経営するには、地域での知名度と認知度の維持が必須 - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(47) | |||||||
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地域密着のベーカリーを安定して末永く経営していくためには、まずは、その地域の人たちに名前を知ってもらい、店の特徴を認知してもらわなくてはなりません。つまり、知名度と認知度を上げていかなくてはなりません。そして、商売維持のために必要なレベルまで、知名度と認知度を上げたら、それを末永く維持していかなくてはなりません。
知名度と認知度が一定レベル以上ある状態になって、初めて地域の人たちの何人かは、多少の疑念を抱きながらも、面と向かって店と関わってくれるようになります。つまり、店に来てくれるようになります。しかし、この状態では、信頼関係はまだ出来ていないので、店の様々なサービスについての評価の基準は必要以上に厳しく、重箱の隅をつつくような粗探しをしたりします。つまり、好意的には見てくれないのです。 一方で、地道な宣伝活動を続け、知名度と認知度を一定レベル以上の状態に維持していると、地域のより多くの人たちが、店に来てくれるようになります。そして、そうした客に、ホスピタリティーにあふれるサービスを提供していると、警戒心が次第に薄れていき、逆に好意的な気持ちで、店の活動を受け止めてくれるようになります。知らない人と接するときに抱くような警戒心がなくなり、気心の知れた人と接するときの親近感を抱きながら、店が提供する様々なサービスを楽しんでくれるようになります。 ここまでくれば、店は一定レベル以上の繁盛店になっているでしょうし、それまでの試行錯誤の繰り返しで確立された、的を得ていることが実証された数々のサービスを着実に実行した上で、さらに、新しいサービスを考え出して実行し、その結果を検証するということを繰り返して、進化を続けていれば、店は末永く繁盛していくに違いありません。 ここで強調したいのは、一定レベル以上の知名度と認知度を得てそれを維持し、「とりあえずは店に行ってみようか」と多くの人達に思ってもらえるような状態を末永くキープすることの大切さです。 繁盛の歯車がいったん回り出してしまえば、そのこと自体が、さらに知名度と認知度を高めるという側面はありますが、繁盛の歯車が回る速度が遅くなってしまうことだって、長く営業していればあるはずです。 そんな時に大切になってくるのが、一人でも多くの人が店の名前を知っていて、店の特徴とパンの特徴を認識している状態を作り、その状態を維持していくための手段です。 そうした状態が、適切な手段の日頃からの実行によって常に維持されていれば、繁盛の歯車の回転数が落ちた時に何か新しいサービスを導入するにしても、その新しいサービスを、より多くの人の判断のまな板の上にのせてもらうことができます。 知名度と認知度を向上させて維持していく具体的な手段は、色々あると思いますが、いまさらですが、私がお勧めするのは、フェイスブックとインスタグラムです。ネット社会になる前に多くの店が地域宣伝のために使っていた新聞折込広告や、タウン誌への記事掲載、その他もろもろのことが、無料で簡単にできてしまいます。特に私の経験上、フェイスブックは地域密着型のスモールビジネスとの親和性がとても高く、特定の地域に集中した情報発信が可能です。 私の会社のビジネスの対象範囲は、地域限定ではないのですが、ある時、別の案件で、フェイスブックの広告を利用して、地域限定で情報発信をした時は、費用がたったの２５００円で、３０００人以上からのリアクションがありました。 これからは、ＩＴを使いこなせるベーカリーとそうでないベーカリーの差は広がる一方だと思います。（ＲＯ） |
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